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用語解説

  • 教育技術の法則化運動
  • ヒストリー

法則化運動の会則

一.この運動は、二十世紀教育技術・方法の集大成を目的とする。「集める」「検討する」「追試する」「修正する」「広める」(以上まとめて法則化と呼ぶ)ための諸活動を行う。

二.運動の基本理念は次の四つである。
 ① 教育技術はさまざまである。できるだけ多くの⽅法をとりあげる。(多様性の原理)
 ② 完成された教育技術は存在しない。常に検討・修正の対象とされる。(連続性の原理)
 ③ 主張は教材・発問・指⽰・留意点・結果を明⽰した記録を根拠とする。(実証性の原理)
 ④ 多くの技術から、⾃分の学級に適した⽅法を選択するのは教師⾃⾝である。(主体性の原理)

三.目的・理念に賛成する人は、事務局に連絡して支部・サークルを結成できる。支部・サークルは定期的な研究会等の活動を行う。

四.事務局は、支部・サークルに対して「定期的な情報」「企画の優先案内」「資料等の斡旋」等の活動をする。当分の間、京浜教育サークルが事務局を担当する。

五.事務局と支部は対等の関係にある。

六.この運動は次のとき解散する。
 ① 目的を達成した時。
 ② 事務局を担当する支部・サークルがなくなった時。
 ③ 二十一世紀になった時。

なお、解散を「二十一世紀になったとき」と設定した理由は、法則化運動が「二十世紀」の教育技術・方法の集大成を目指していたからである。創設時点で解散の時期を定めた点においても、法則化運動はそれまでの教育運動とは大きく異なっていた。

  • 向山型指導法
  • ヒストリー

向山型算数

算数の指導にあたっては、次のような実践的な問題があった。

1 できない子をどのように指導するのか
2 はやく計算ができてしまった子をどうするのか
3 練習スキルをどのようにするのか
4 授業のはじめをどうするのか
5 ノートチェックをどうするのか
6 これらをすべて満足させる算数の授業とは、どのようなものなのか

このような問題を解決するために、向山はまったく新しい算数の授業システムを創り出した。それが、向山型算数である。向山型算数には、以下のような特徴がある。

1 教科書を使って、教科書通りに教える
2 リズムよくテンポよく教える
3 1時間に1回以上、ノートチェックを行う
4 授業の終わりに『あかねこ計算スキル』を使う

「向山型算数」の広がりとともに、全国の教室で「平均点90点以上になった」「算数のできない子ができるようになった」という事実が次々と誕生した。
「水道方式」や「問題解決学習」などの従来の算数指導法は、理論から生まれた。教師の多くが「理論が正しければ、いい方法だ」と考え、教室へ持ち込んだ。その結果、授業進度は遅れ、「できない子」はできないままとなり、たくさんの算数嫌いを生み出した。「理論」と「実践」との間には、大きな隔たりがあったからである。

  • ヒストリー

向山洋一教育賞

教育界に貢献する次世代の育成を目指し、2022年に創設された。
主催は日本教育技術学会。日本教育技術学会の個人会員、団体会員、賛助会員が応募できる。2022年12月、「日本教育技術学会静岡大会」にて、教育技術賞、最先端実践賞、学級経営・児童生徒指導賞、向山洋一実践・研究賞、特別賞が表彰された。

向山洋一教育賞:https://mukoyama-award.com/