- TOSS
- 教育技術の法則化運動
- 教育論争
教育技術
教育技術とは、発問・指示・説明など、言葉で伝達可能なものをいう。向山は、『教育技術入門』(明治図書)の中で、「技術とは子どもが変化する『行為』である。方法とは、行為の組み合わせ順序である」と述べている。
また、同著の中で、向山は「教育における教育技術の割合は7%か8%程度に過ぎない」「だが、教育技術がなければ、漢字指導もできない」と主張した。
教育技術とは、発問・指示・説明など、言葉で伝達可能なものをいう。向山は、『教育技術入門』(明治図書)の中で、「技術とは子どもが変化する『行為』である。方法とは、行為の組み合わせ順序である」と述べている。
また、同著の中で、向山は「教育における教育技術の割合は7%か8%程度に過ぎない」「だが、教育技術がなければ、漢字指導もできない」と主張した。
1988年、子どもたちにとって価値ある教育技術の発掘・創造、会員相互の情報共有や研究協力の促進を目的として創設された。2022年、日本教育技術学会は向山洋一教育賞を創設した。
一.この運動は、二十世紀教育技術・方法の集大成を目的とする。「集める」「検討する」「追試する」「修正する」「広める」(以上まとめて法則化と呼ぶ)ための諸活動を行う。
二.運動の基本理念は次の四つである。
① 教育技術はさまざまである。できるだけ多くの⽅法をとりあげる。(多様性の原理)
② 完成された教育技術は存在しない。常に検討・修正の対象とされる。(連続性の原理)
③ 主張は教材・発問・指⽰・留意点・結果を明⽰した記録を根拠とする。(実証性の原理)
④ 多くの技術から、⾃分の学級に適した⽅法を選択するのは教師⾃⾝である。(主体性の原理)
三.目的・理念に賛成する人は、事務局に連絡して支部・サークルを結成できる。支部・サークルは定期的な研究会等の活動を行う。
四.事務局は、支部・サークルに対して「定期的な情報」「企画の優先案内」「資料等の斡旋」等の活動をする。当分の間、京浜教育サークルが事務局を担当する。
五.事務局と支部は対等の関係にある。
六.この運動は次のとき解散する。
① 目的を達成した時。
② 事務局を担当する支部・サークルがなくなった時。
③ 二十一世紀になった時。
なお、解散を「二十一世紀になったとき」と設定した理由は、法則化運動が「二十世紀」の教育技術・方法の集大成を目指していたからである。創設時点で解散の時期を定めた点においても、法則化運動はそれまでの教育運動とは大きく異なっていた。
授業の事実を、追試できるように表した論文のこと。だれもが追試できるように、授業の骨格となる「教材」「発問」「指示」「留意点」を具体的に書くという特徴がある。
授業の中核である「発問」「指示」を、実際に話すとおりに書くという手法、「前書き(はじめに)」を省き「主張から書き始める」という構成は、これ以降の教育書、学習指導案、研究紀要の記述にも影響を与えた。